Webマガジン 第207号  

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<WebマガジンSignalNow> 2021年12月15日・第207号
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(1)2分で読める防災コラム 第153回
   防災最前線<Part2>「防災デジタル・トランスフォーメーション」について
(2)11月の地震活動
(3)11月の地殻変動

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(1)2分で読める防災コラム 第153回
   防災最前線<Part2>「防災デジタル・トランスフォーメーション」について
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1.はじめに

最近、社会的な注目を集めている「デジタル・トランスフォーメーション(DX:Digital
Transformation)」は、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授
の提唱が始まりとされる「デジタルを活用した抜本的な変革」のことです。

日本では2018年に、経済産業省が「DX推進ガイドライン」の中で、「企業がビジネス環境の
激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品
やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業
文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」定義しています。

今や、あらゆる業種・業界において「DX」が始まっており、「既存のもの、既製のもの」を根
底から改革することによって、別次元に引き上げる取組みが行われています。

DXとはデジタルによる「変革」であり、変革を成し遂げるには、これまでのルールや常識、
過去のやり方を否定したり、根底からひっくり返すことも時には必要になります。

このような企業や行政の在り方を、ビッグデータや新しい技術(人工知能やIoT、ブロック
チェーンなど)を活用して、根本から変革するDXを「防災」にも導入すべく、さまざまな取
組みが始まっています。

そういう意味では、前号で取り上げた「防災デジタルプラットフォーム」も、「防災DXを実
現するための基盤」と言うこともできます。

2.防災デジタル・トランスフォーメーションとは

防災DXは、防災にDXを導入することで「防災をさらに効率化し、実行速度を上げ、防災力
をもっと強化する」ことを目的としています。

具体的には、例えば次のような抜本的改革があげられます。

(1) これまで人手をかけて行われていたことを自動化する

(2) (情報などの)連携が不十分であったことを連携させ、それによってこれまで「2度手
間、3度手間」になっていたことを一本化する

(3) DXの活用によって、これまで不可能だったことを新たに実現する

3.防災DXで実現を目指すこと

国土交通省では、次の目標が主に掲げられています。

(1) 高度な予報や災害予測、避難、災害状況の把握、災害復旧、被災者に対する支援といっ
た災害に関するあらゆるプロセスに、AI、ドローン、5G、衛星システム等の新技術を導入す
ることにより、防災・減災の取組を高度化・迅速化

(2) インフラ分野のDXを強力に推進し、非接触・リモート型の工事施工や BIM/CIM を活用
した新たな働き方への転換と抜本的な生産性向上を実現することで、感染症リスクにも対応
しつつ防災・減災対策を展開

*BIM(Building Information Modeling)/ CIM(Construction Information Modeling)
建設現場の生産性向上を図るため、計画、調査、設計段階から3Dモデルを導入し、その後
の施工、維持管理においても連携させることで社会資本の整備、管理を容易にし、効率化・
高度化を図るワークフローのこと。

インフラ分野のDXの推進については、「ICTや3次元データを活用したリモート化・無人化や
生産性向上により、感染症リスクに対応しつつ防災・減災対策を推進する」としています。

また、前号で取り上げた「防災デジタルプラットフォーム」に集まるビッグデータと「官民
が保有するさまざまなデータを連携する『国土交通データプラットフォーム』を構築し、防
災・減災に活用する計画を掲げています。

文部科学省では、次の目標が主に掲げられています。

(1) 総合知による災害対応DXの推進

(2) 海底地震・津波観測網の構築・運用による防災対策への活用

(3) 情報科学を活用した地震調査研究プロジェクト

(4) 火山機動観測実証研究(迅速かつ効率的な機動観測を実現する体制の構築)

(5) 基礎的・基盤的な防災科学技術の研究開発

こうした「防災DX」によって、さらなる「防災・減災力の強化」が実現されると良いですね。

次号もお楽しみに!

by Hirono

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(2)11月の地震活動について
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全国で震度3以上を観測した地震の回数は15回で、このうち、最大震度4以上を観測した
地震は2回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は86回でした。

気象庁 21.12.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/2112/08a/2111jishin.html

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(3)11月の地殻変動
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東北地方を中心に、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。

2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されて
います。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起
因するものと推定しています。

2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推
定しています。

2020年夏頃から九州南部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地殻変動は、2021年
春頃に鈍化したまま、現在もその状態が続いているように見えます。この変動は、日向灘南
部のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。

石川県能登地方では、2020年12月頃から「能都」で南南西方向の変動が、「珠洲」で隆起が
見られるなど、この地域の地震活動とほぼ同期して地殻変動が観測されています。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で隆起が、「硫黄島2」で南向きの変動が継続し
ています。なお、2021年11月22日から11月25日にかけて、「硫黄島1」で2cm程度の北向
きの変動及び5cm程度の沈降、「M硫黄島A」で1cm程度の南向きの変動が見られました。

西之島では、2021年9月10日から11月5日の間に、火砕丘の北東側に衛星から遠ざかる大
きな変動が見られます。また、火砕丘の東側で地形の変化が見られます。

阿蘇山では、阿蘇山を取り囲む基線で2021年9月頃から伸びが見られます。

国土地理院 21.12.8
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2021-goudou1208.html

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第1位 12月3日 山梨県東部・富士五湖で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4888568871175757/
第2位 12月3日 紀伊水道で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4888961424469835/
第3位 伊豆大島近海で地震相次ぐ「今後は火山活動も注視を」専門家
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4903808742985103/

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