Webマガジン 第198号
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<WebマガジンSignalNow> 2021年3月15日・第198号
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(1)2分で読める防災コラム 第144回
東日本大震災から10年 <2>
(2)東日本大震災 この10年間の地震 引き続き多い状態 注意を
(3)2月の地震活動
(4)2月の地殻変動
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(1)2分で読める防災コラム 第144回
東日本大震災から10年 <2>
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前号に続いて今号も、「東日本大震災から10年」を迎えての現状と今後についての特集と
なります。
各媒体では「震災から10年」の特集等が組まれ、3月11日14時46分には各地で黙祷が捧
げられ、政府は国立劇場で「追悼式」を行い、天皇陛下も御臨席の上、お言葉を述べられ、
特に次のお言葉が心に残りました。
「大きな犠牲のもとに学んだ教訓も、今後決して忘れることなく、次の世代に語り継いで
いくこと、そして災害の経験と教訓を忘れず、常に災害に備えておくことは極めて大切な
ことだと考えます。
そしてその教訓が生かされ、災害に強い国が築かれていくことを心から願っています。」
改めて被災された多くのみなさまに、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。
1.今後のための情報伝承・注意等喚起について
昔から「災いは忘れて頃にやってくる」という言葉がありますが、将来のために・忘れな
いために、重要な情報の伝承・注意喚起等を残しておくことは、実際に経験した我々の使
命のようにも思えます。
被災各県の「伝承」のための事業をご紹介します。
(1) 岩手県の取組みについて
岩手県では、復興の取組の1つ柱として新たに「未来のための伝承・発信」を掲げ、県が
整備を進めてきた「東日本大震災津波伝承館」が令和元年9月にオープンし、令和2年3
月には「東日本大震災津波からの復興ー岩手からの提言ー」を発行されました。
(2) 宮城県の取組みについて
宮城県では、名取市に「名取市震災復興伝承館」をオープンし、それまで「地理的に名取
には津波が来ない」とされていながら、市民923名の尊い命が奪われた「東日本大震災の
記憶と教訓」を未来へ伝え続ける活動をしています。
また、今後の減災防災のため、その時の要望に合わせた講話やワークショップも開催して
いく予定とのことです。
あわせて名取市には「震災メモリアル公園」も設置されています。
(3) 福島県の取組みについて
福島県では、双葉町に「東日本大震災・原子力災害伝承館」を開館し、これまで国内で経
験したことのない甚大かつ複合的な災害の記録と記憶を風化させることのないよう次世代
へ継承する取組みを行っています。
津波や原子力災害の被災状況、その後の復興過程などを展示し、防災・減災の教訓とする
ことも目指しています。
2.東日本大震災の教訓による津波避難タワー
東日本大震災では未曾有の津波被害によって、犠牲者の9割が津波が原因で亡くなること
となりました。
これを教訓にして、被災地を中心に、緊急的に津波から避難するための「津波避難タワー」
が45基設置されました。
その後、南海トラフ地震による津波への対策も加わり、全国的に「津波避難タワー」が設
置されていき、現在は全国に427基となっています。
各地の異なる事情と工夫によって多種多様なものとなり、避難タワー内に防災倉庫を設置
したもの、防災資料館を併設したもの、数日間は滞在できるもの、平常時には横断歩道と
して使用できるものなどもあります。
高知県黒潮町には、南海トラフ巨大地震発生時に津波高最大18mが想定されているため、
避難フロアの高さが22m、収容人数230名という日本最大級の避難タワーがあります。
3.最後に
震災後10年が経過し、復興事業は「ハード整備」から「持続可能な地域づくり」という新
たな段階に移ります。
同時に、昨年からの「新型コロナウイルスの感染拡大」による景気悪化等、人々の生活へ
の影響が大きくなり、経済活動との両立をどう図るかという課題も突きつけられています。
困難な状況が続きますが、みなさまの健康・安全と、より良い復興を心よりお祈り申し上
げます。
by Hirono
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(2)東日本大震災 この10年間の地震 引き続き多い状態 注意を
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東日本大震災が発生した2011年から去年までの10年間に東北沖の巨大地震の余震域で観
測された地震の回数は、震災前の年までの10年間と比べおよそ3倍に増えています。
年ごとの数で見ると、巨大地震以降、年々緩やかに減少していますが、震災前に比べると
引き続き多い状態にあり、気象庁は、今後も注意を呼びかけています。
気象庁によりますと、東日本大震災が発生した2011年から去年までの10年間に、東北沖
の巨大地震の余震域で観測された地震の回数は57万207回でした。
これは震災の前の2010年までの10年間に観測された地震の回数、18万8766回と比較する
と、およそ3倍に増えたということです。
マグニチュード5以上の地震の回数で見ると、去年までの10年間に1012回発生し、震災
前の年の10年間と比べておよそ5倍に増えました。
2011年以降の地震の回数を年別に見ると、巨大地震が発生した2011年は13万5794回でし
たが、翌年の2012年以降は増減を繰り返しながら緩やかに減少傾向になり、去年は、4万
8438回でした。
2011年と比べると9万回近く減少していますが、震災の前の年までの10年間の年平均回
数・1万8876回と比較すると、引き続き多い状態となっています。
10年前に巨大地震が発生した東北から関東の沖合にかけての「日本海溝」沿いの領域で
は、今後もマグニチュード7以上の大きな地震が高い確率で発生すると評価されていて、
気象庁は注意を呼びかけています。
NHK 21.3.9
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_01.html
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(3)2月の地震活動について
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2月13日の福島県沖の地震(M7.3)により最大震度6強を観測しました。
この地震により、死者1人、負傷者186人、住家全壊24棟、住家半壊67棟などの被害が
ありました。
全国で震度3以上を観測した地震の回数は25回で、このうち、最大震度4以上を観測した
地震は5回でした。
日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は112回でした。
気象庁 21.3.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/2103/08a/2102jishin.html
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(4)2月の地殻変動
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東日本の広い範囲で、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
2月13日に発生した福島県沖の地震(M7.3、最大震度6強)では、「小高」と「S南相馬
A」が西向きに、「楢葉A」が南西方向にそれぞれ2cm弱の地殻変動が見られるなど、福
島県周辺で地殻変動が観測されました。
2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地
殻変動は、最近は鈍化しているように見えます。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境
界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。
2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測しています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと
推定しています。
2020年夏頃から九州北部及び九州南部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測してい
ます。このうち、九州北部では最近は鈍化しているように見えます。これらの変動は、日
向灘北部及び日向灘南部のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するも
のと推定しています。
硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起が、「硫黄島2」では南向きの変
動が継続しています。
西之島では、火砕丘の周辺で衛星から遠ざかる変動が見られます。また、火砕丘の北東斜
面及び南側で変動が見られます。
国土地理院 21.3.8
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2021-goudou0308.html
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第1位 2月13日 福島県沖で最大震度6強の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4002051039827549/
第2位 2月15日 和歌山県北部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4006324852733501/
第3位 2月23日 伊予灘で最大震度3の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/4026747684024551/
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