Webマガジン 第197号  

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<WebマガジンSignalNow> 2021年2月15日・第197号
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(1)2分で読める防災コラム 第143回
   東日本大震災から10年 <1>
(2)内陸直下 活断層による地震に警戒を
(3)1月の地震活動
(4)1月の地殻変動

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(1)2分で読める防災コラム 第143回
   東日本大震災から10年 <1>
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来月の3月11日で、東日本大震災から10年となります。
つきましては今号と次号にて、震災後10年の現状と今後について特集したいと思います。

被災された多くのみなさまに、改めて心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

1.復興状況について

東日本大震災における物的被害は約17兆円とも言われ、復興に向けて約33兆円が注入さ
れました。

政府の復興構想会議が提言した「震災からの復興と日本再生の同時進行」では、10年をめ
どに実現する方針が示されています。

復興庁が「東日本大震災発災10年ポータル」というサイトを立ち上げており、被災地の現
状がまとめられていますので、このサイトを出典としていくつか代表的なものをピックアッ
プしてみます。

[出典] 東日本大震災発災10年ポータルサイト
https://www.reconstruction.go.jp/10year/

(1) 避難者数の推移・仮設住宅への入居状況
避難者数は発災直後の約47万人から、現在約4万人となっています。

避難所から仮設住宅、公営住宅への入居を経て、恒久住宅への移転が進み、仮設住宅等の
入居戸数は最大約12万4千戸から約1千戸となっています。

(2) 相談・心のケア支援について
被災者に伴走する形での「住宅・生活再建相談」「コミュニティ形成」「心のケア」支援
なども行われています。

被災3県において心のケアセンターが設置され、岩手県では5か所、宮城県では3か所、
福島県7か所が稼働しています。

(3) インフラの復旧状況について
復興庁では、地震・津波被災地域の「生活に密着したインフラ」の復旧は概ね完了したと
しています。

引き続き、被災地の発展基盤となる「復興道路・復興支援道路」等の交通・物流網の整備
や、復興まちづくりを進めるとしています。

(4) 産業・生業(なりわい)の再生について
岩手県、宮城県、福島県の「製造品出荷額」等については、平成26年に概ね震災前の水準
まで回復したとのことです。

津波被害を受けた「リアス式海岸沿岸部」は、住民向け住宅を高台に移転し、沿岸部には
復興に向けた商業施設が開業されました。

例えば、南三陸町の「南三陸さんさん商店街」「南三陸ハマーレ歌津」や石巻市雄勝地区
の「雄勝観光物産交流館」などがあります。

仙台市以南においても、沿岸部に商業施設やレジャー施設が再建されています。

防潮堤を兼ねた「仙台東部復興道路」では、約10キロメートルの道路の海側が集団移転な
どで空き地となり、代わってJR東日本グループが整備する「観光果樹園」や地元ゼネコン
などが開発する「温泉複合施設」の建造が進められています。

ただし、津波被災地すべてが有効活用されているわけではなく、震災10年を迎えてもな
お、荒れ地のまま放置されているところも少なくありません。

東日本大震災による津波と原発事故で大きな被害を受けた福島県の太平洋沿岸部には、新
規に約390件の工場やオフィスが増設され、工業団地化しています。

岩手県沿岸では、サケ・マス類の試験養殖の取組みが進められ、「育てる漁業」への転換
が進められています。

2.写真展について

東京都は、東日本大震災発災から10年の節目に、震災から復興への道のりを歩む東北の姿
を写したWeb写真展を2月11日から開催しています。

東京都においても発災直後からさまざまな支援を行ってきており、この出来事から得られ
る教訓や伝承を引き継ぎ、風化させないことを目的としたものです。

具体的な現地のようすが、実際の貴重な写真で見ることができ、まちづくりのようすなど
がよくわかります。

写真展サイトの構成は「発災から復興への歩み」「東京都の支援」「賑わいの再生」「未
来につなぐもの」「資料ページ」といったものになっています。

また「リンク集」には、被災各地で制作された動画や現地各施設のサイトがまとめられて
います。

広範な被災地を現地視察するのは(コロナ禍もあり)困難ですが、この写真展内のコンテ
ンツを見ていくと「10年」という年月、人々の復興に向けた思い・尽力が見えてくるよう
です。

<参考>
東日本大震災から10年 復興応援行事
「東北のいま オンライン写真展」の開催
https://www.tocho-fukko-10.com/

次号も引き続き「東日本大震災から10年」の第2弾をお送りする予定です。

昨年からは「新型コロナウイルスの感染拡大」による景気悪化が加わり、人々の生活への
影響は避けられない状況となっています。

被災された方々を始め、みなさまの健康と安全を心よりお祈り申し上げます。
by Hirono

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(2)内陸直下 活断層による地震に警戒を
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日本では「阪神・淡路大震災」や「熊本地震」など、内陸の直下にある活断層でも大地震
が発生し、局地的に甚大な被害をもたらしてきました。

政府の地震調査委員会は、全国の活断層で地震が発生する危険度を、「S」や「A」など
の4段階に「ランク分け」したうえで警戒を呼びかけています。

NHK 21.1.18
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_06.html

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(3)1月の地震活動
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全国で震度3以上を観測した地震の回数は6回で、このうち、最大震度4以上を観測した
地震は2回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は81回でした。

気象庁 21.2.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/2102/08a/2101jishin.html

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(4)1月の地殻変動
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東日本の広い範囲で、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。

2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測して
います。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに
起因するものと推定しています。

2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測しています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと
推定しています。

2020年夏頃から九州北部及び九州南部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測してい
ます。この変動は、日向灘北部及び日向灘南部のプレート境界深部における長期的ゆっく
りすべりに起因するものと推定しています。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起が、「硫黄島2」では南向きの変
動が継続しています。

西之島では、火砕丘の北西及び南西で衛星から遠ざかる変動が見られます。また、火砕丘
の北東斜面及び南側で変動が見られます。

桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む「垂水」-「隼人」等の基線で2021年1月上旬頃
から、わずかな伸びが見られます。

国土地理院 21.2.8
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2021-goudou0208.html

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第1位 地震発生の切迫度 31の活断層 阪神・淡路大震災直前と同等以上
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3927064877326166/
第2位 1月27日 胆振地方中東部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3955829471116373/
第3位 2月2日 栃木県北部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3970866909612629/

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