Webマガジン 第196号
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<WebマガジンSignalNow> 2021年1月15日・第196号
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新年のご挨拶
(1)2分で読める防災コラム 第142回
「新型コロナ」最新研究について
(2)東日本大震災から10年 ― 「定説」をくつがえした巨大地震の全貌
次の大地震はすでに「準備」されつつある
(3)12月の地震活動
(4)12月の地殻変動
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新年のご挨拶
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新年あけましておめでとうございます。
皆様お健やかに新春をお迎えのことと存じます。
本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
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(1)2分で読める防災コラム 第142回
「新型コロナ」最新研究について
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このコラムの連載も第142回となり、7年目に突入します。
「継続は力なり」という言葉がありますが、自分なりに感慨深いものがあります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、例年の「新年号」は、1年間の「防災関連の年間予定」を一般行事と合わせてお届
けしてきましたが、新型コロナウイルス感染拡大により、軒並み行事やイベントが中止・
延期され、流動的な状態となっています。
また、現在「2度目の緊急事態宣言」が出され、首都圏に加えて対象区域に「大阪・兵庫
・京都・愛知・岐阜・福岡・栃木」の7府県が追加されています。
そこで今号は特例措置といたしまして、コロナ禍も「1つの災害」であると認識し、みな
さまの関心が高い「新型コロナ」に関する情報をお届けすることにします。
ご理解の上、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
さっそくですが、先日放送されました『NHK BS1スペシャル「新型コロナ 全論文解読×世
界最強の頭脳」』はご覧になられましたでしょうか。
この冬、かつてない勢いで感染が再拡大していることや現在の最新研究など、たいへん興
味深い情報が満載されていました。
これらの情報は「新型コロナに関する論文」20万本以上を人工知能(AI)に学習させ、カ
ギを握る世界の研究成果を抽出したというものです。
20万本もの論文を読んだ人類は、世界のどこにも存在しませんし、論文同士の引用・評価
・関連性なども含め、質の高い情報がまとめられていました。
この番組内で提示された「AIによって解読された詳細な解析」による「重要ポイント」を
列記してみますので、情報共有していただけましたら幸いです。
1.冬場の感染拡大理由について
冬場には日照時間が短くなると、体内のビタミンDが減って免疫力が弱まるため、感染リス
クを高めます。
気温と湿度が下がるとウイルスの生存時間が長くなり、人体にウイルスが付着する可能性
が高まります。
例えば「プラスティックに付着したウイルス」で比べると、夏場は「2時間」に対し、冬
場は「15時間」にまで伸びるのです。
昨年冬からの1年間の新規感染者数を詳細に分析した研究では、
(1) 気温が1度下がるごとに、新規感染者数は50%以上増加する
(2) 湿度が1%下がるだけで、新規感染者数は12%以上増加する
ということがわかりました。
2.死亡者数とネアンデルタール人遺伝子について
新型コロナで重症化した人たちの多くが、ネアンデルタール人から受け継いだと見られる
遺伝子を持っていたことがわかりました。
ネアンデルタール人遺伝子を持つ人は、重症化リスクが(持ってない人に比べて)最大3
倍にもなることがわかりました。
およそ4万年前に絶滅したネアンデルタール人の遺伝子は、インドなどの南アジアでは「
2人に1人」が持ち、ヨーロッパでは「6人に1人」が持つのに対し、日本などの東アジ
アでは持っている人がほとんどいません。
3.交差免疫
ヒトは、あるウイルスに感染すると、免疫細胞 によって抗体が作られ、その効果は一定期
間保たれます。
この免疫システムを利用するのが予防接種であり、ワクチンです。
この時「類似のウイルス」が侵入した際にも、ある程度の効果は発揮でき、専用の抗体で
はなくても、類似ウイルスの活動を阻害するのに役立ちます。
これを「交差免疫」と言い、例えばインフルエンザの予防接種でも、別の「型」が流行し
たとしても、予防接種をしてないよりは重症化を防げるというのはこのためです。
普通の風邪を引き起こす「季節性コロナ」は、日本を含めた東アジア地域で繰り返し流行
しているため、東アジア人の多くがこの交差免疫を持っています。
ボストン大学で、過去5年間に「季節性コロナ」に感染歴があるかどうかとの相関関係を調
べたところ、新型コロナ患者のうち、
(1) 感染なし → 3割が重症化
(2) 感染あり → 重症化は5%のみ
となることがわかりました。
東京大学医学部附属病院検査部の調査によると、日本人の75%がコロナに対する交差免疫
を持つことが判明しました。
4.微量感染
日本を始めとする「マスク着用」が徹底している国では、感染者と出会った際に、マスク
越しに「微量に感染する」ことになります。
新型コロナウイルスがごく微量に体内に侵入することで、発病まではせずに体内の免疫シ
ステムで処理することができ、新型コロナウイルスに対抗できる「新たな抗体」が作られ
ます。
こうして「無症状感染者」となり、新型コロナの予防接種を「微量に注射した」状態に近
いものとなります。
日々の活動の中で「マスク越しに微量に感染する」ことを繰り返していくと、体内の抗体
量が十分な量に達し、新型コロナに対する「免疫力」を持てるようになります。
つまり、「マスクをする」というのは、微量感染 によって「免疫を獲得するのにも役立つ
」ことがわかりました。
5.波長222nmの紫外線
紫外線はこれまで、病院でのスリッパ殺菌など、殺菌作用のある光線として利用されてき
ました。
ニューヨークの地下鉄では、車庫に戻ってきた車両の内部を深夜、紫外線で丸ごと消毒す
る試みも始まっています。
ただし、通常の波長の紫外線は人体には有害とされ、シミや皮膚癌の原因ともされます。
そこで、紫外線の波長をさまざまに変えて調べたところ、222nm(ナノメートル)の波長で
あれば、人体には無害の上、新型コロナウイルスには有効なことがわかったのです。
実験によると、222nmの紫外線をたった10秒照射するだけで、約9割の新型コロナウイルス
を無害化できました。
これを受けて、世界初の「222nm紫外線照射器」が日本で開発され、すでに石川県加賀市医
療センターでは病院の待合室に30台など、多数の設置が進められています。
6.低濃度オゾンガス
藤田医科大学の研究チームによって、低濃度のオゾンガスが新型コロナウイルスの無害化
に有効なことが発見されました。
オゾンには強い「酸化力」があり、微生物や汚れなどの原因物質を分解することができま
す。
研究チームは、人体に害のない「0.00001%」濃度のオゾンガスでも、4時間で7割の新型
コロナウイルスが無害化されることを見つけました。
これを受けて、「低濃度オゾンガス 発生装置」が商品開発され、すでにタクシーなどへの
設置が始まっています。
このように、新型コロナウイルスの登場から約1年が経過し、全世界で研究・調査が進み、
新たな知見・技術・対策が見い出されてきました。
ワクチンの開発も進んでいるようです。
2021年はより良い社会になって行くと良いですね。
次号もお楽しみに!
by Hirono
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(2)東日本大震災から10年 ―「定説」をくつがえした巨大地震の全貌
次の大地震はすでに「準備」されつつある
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お寺の鐘をゴーンと突くと、しばらくの間、ウワーンというような「余韻」が残ります。
これは突かれたことで一時的に変形した鐘が、もとの形に戻るまでの過程を聞いていると
も言えるでしょう。断層がずれて大地が変形する地震にも、しばらくの間、余韻のような
ものが残ります。
そのうち実際に音をたてる、つまり地震波を伴う余韻は「余震」に相当するでしょう。
一方で音をたてない余韻もあり、それは「余効変動」と呼ばれています。
まずは余震についてです。東北沖地震の余震は、これまでに何回くらい位起きたと思いま
すか?
気象庁の資料によれば、2011年3月11日から2020年3月7日までの9年間で合計1万4240回です。
ただし、そのうちの8000回以上は最初の1年間に起きています。
直近の1年間では、その約20分の1、マグニチュード(M)4.0以上の地震に限って言えば、
約30分の1に減っています。
しかし安心してはいけません。たとえ30分の1だったとしても、東北沖地震が起きる前の平
均的な地震発生回数と比べれば、まだ多いのです。
JAMSTEC 20.12.16
http://www.jamstec.go.jp/j/pr/topics/tohoku-5/
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(3)12月の地震活動
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12月12日の岩手県沖の地震(M5.6)により最大震度5弱を観測しました。
12月18日の新島・神津島近海の地震(M5.0)により最大震度5弱を観測しました。
12月21日の青森県東方沖の地震(M6.5)により最大震度5弱を観測しました。この地震により、
負傷者1人の被害がありました。
全国で震度3以上を観測した地震の回数は13回で、このうち、最大震度4以上を観測した地
震は6回でした。日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は74回でした。
気象庁 21.1.12
http://www.jma.go.jp/jma/press/2101/12a/2012jishin.html
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(4)12月の地殻変動
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東日本の広い範囲で、2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
火山周辺では、硫黄島において地殻変動が見られます。
2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測して
います。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに
起因するものと推定しています。
2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測しています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと
推定しています。
2020年夏頃から九州北部及び九州南部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動を観測してい
ます。この変動は、日向灘北部及び日向灘南部のプレート境界深部における長期的ゆっく
りすべりに起因するものと推定しています。
硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起が、「硫黄島2」では南向きの変
動が継続しています。
西之島では、だいち2号によるSAR干渉解析結果によると、火砕丘の周辺の広範囲で衛
星から遠ざかる変動が見られます。また、火砕丘の北東斜面で変動が見られます。
口永良部島では、2020年11月頃から「口永良部島」でわずかな隆起が見られ、「枕崎」-
「口永良部島」でわずかな縮みが見られます。
国土地理院 21.1.12
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2021-goudou0112.html
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第1位 12月30日 茨城県北部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3880180988681222/
第2位 12月18日 伊豆大島近海で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3850576628308325/
第3位 12月21日 青森県東方沖で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/3856844961014825/
・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。
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