メールマガジン　第115号 　

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＜メールマガジンSignalNow＞　2016年8月11日・第115号
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（１）２分で読める防災コラム　第61回
防災・救助に関わる最新テクノロジーの紹介
（２）７月の地震活動及び火山活動について
（３）気象庁　緊急地震速報を誤報

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（１）２分で読める防災コラム　第61回
防災・救助に関わる最新テクノロジーの紹介
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今号は、「防災・救助に変革を起こしそうな最新テクノロジー」を２つ
ご紹介します。

１．スマートフォンによる震度計測と震度ビッグデータ活用システムに
ついて

ドイツに本社を持つSAPの日本法人、SAPジャパンと白山工業（東京都
府中市）は、スマートフォン（以下スマホ）とアプリで、建物の揺れを
計測できるシステムの無償提供を発表しました。

＊SAPは、世界的なビジネスソフトウェア開発会社。
＊白山工業は、地震計のトップベンダーで、スマートフォンに内蔵され
ている加速度センサーを利用して簡易な震度計とする技術を確立してい
ました。

この「my震度」というシステムは、アプリをインストールしたスマート
フォンを簡易な震度計としてビルや住宅などの建物に設置し、日常的に
起きている軽微な地震の揺れのデータを収集・解析し、大地震時の建物
の揺れ方を予測するというものです。

これまで、地震計は高価なことから、建物ごとに揺れを測るという発想
がありませんでした。

この「スマホとアプリ」という手軽なシステムは、企業単位や個人でも
利用可能であり、耐震性を計る上でも、期待できるそうです。

「my震度アプリ」は、iOS 9以上対応で、マッピングデータは、プライ
バシーを考慮し、100メートル四方のレベルに粗くして表示されます。

取得した微細な揺れのデータは、スマホから実際の地図上にもマッピン
グされ、「震度ビッグデータ」として提供されます。

プライバシーにも配慮することで、地域レベルでの地域防災や都市行政、
学術研究などにも役立ててもらうことが想定されています。

個人利用でも、建物の住人や所有者などが、建物の揺れ方を把握できま
すし、地域の自治会や商店街の管理組合、近隣の工場施設などが共同利
用すれば、各建物の揺れの違いを確認しながら、大地震に備えた効果的
な防災対策に活用してもらえるとのことです。

将来的には、大地震時の倒壊可能性の予測、全壊・半壊の判定支援など
にも応用できることを目指しているそうです。

今後、顧客企業やパートナー企業、地方自治体、研究機関・大学などに
設置協力を呼びかけ、10月以降は一般向けにも提供し、３年以内に１万
台のネットワーク構築を目指し、アジアなどの世界に広げることも視野
に入れているとのことです。

◆スマホで建物ごとの震度を計測、SAPが「my震度」システムを無償提
供
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1607/28/news061.html

２．スマホから緊急番号に電話をかけた際に、位置情報を一緒に送信す
るシステムについて

Googleは、Androidスマホで緊急番号に電話をかけた際に、現在位置を
一緒に送信する「Emergency Location Service」を開発し、英国とエス
トニアで提供を開始したと発表しました。

「Emergency Location Service」は、110 や 119 などの緊急番号に電話
をかけると、同時にGPSに基づく正確な位置情報も送信するという機能
です。

現在、緊急通報の約70％がスマホから発信されていて、事件や事故に遭
遇して救助を求める場合、自分の正確な位置を伝える必要があります。

その場所が、自宅なら問題ないでしょうが、外出先の不慣れな土地など、
その場所の正確な住所がすぐにわからなかったり、近くに目印になる建
物もない場合、説明が困難です。

正確な位置情報の有無で、到着時間が大きくかわってきますので、一秒
も無駄にできないような、生死に関わるような救助要請では、大きな力
を発揮するものと思われます。

Android 2.3 以上搭載のスマホに対応なので、現在流通している
Android の 99% がサポートされます。

ただし、実際に利用するには、通信キャリアや受信側の当局が
「Emergency Location Service」に対応している必要があります。

GPS情報は、緊急サービスに直接送信され、Googleが位置情報を見たり、
処理したりすることは決してないとのことで、いずれ、各国でも提供さ
れていくそうです。

◆グーグル、Emergency Location Serviceを提供開始--Androidフォン
からの緊急通報時に位置情報を送信
http://googlepolicyeurope.blogspot.jp/2016/07/helping-emergency-services-find-you.html

 

どちらも、これまでにない、最新テクノロジーによる「防災・救助」へ
の画期的な取組みですね。ぜひ成功してほしいものです。

次号もお楽しみに！

by Hirono

 

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（２）７月の地震活動及び火山活動について
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平成28年熊本地震の活動は、全体として引き続き減衰傾向がみられます。
この活動で7月に最大震度4を1回観測しました。
７月27日に茨城県北部でM5.4の地震（最大震度5弱）がありましたが、
被害はありませんでした（総務省消防庁による)。
全国で震度3以上を観測した地震の回数は39回、日本及びその周辺にお
けるM4.0 以上の地震の回数は100回でした。

気象庁　16.8.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/1608/08a/1607jishin.html

 

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（３） 気象庁　緊急地震速報を誤報
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気象庁が特定の事業者に向けて出している緊急地震速報のシステムで、
2016年8月1日17時09分頃、東京湾を震源とするＭ９以上の大きな
地震が起きる可能性があるというデータが一時流れましたが、すぐに
取り消されました。
気象庁によりますと、この原因は、緊急地震速報に活用している富津観
測点のデータに大きなノイズが記録されたためとのことで、緊急地震速
報（警報）は、このようなノイズによる発信を回避するため、２点以上
の観測点で揺れを観測した場合に発表することとしており、今回、緊急
地震速報（警報）は発表されませんでした。

気象庁　16.8.1
http://www.data.jma.go.jp/svd/eew/data/nc/oshirase/20160801.pdf

ストラテジー「気象庁緊急地震速報の誤報について」　16.8.2
http://www.estrat.co.jp/

 

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第１位　気象庁　緊急地震速報のデータを取り消し
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1224406777592003/
第２位　7月30日　マリアナ諸島でＭ７.６の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1222801664419181/
第３位　7月24日　伊豆大島近海で地震相次ぐ
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1218423491523665/

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