Webマガジン 第229号  

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<WebマガジンSignalNow> 2023年10月15日・第229号
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(1)命を守る防災コラム 第175回
   アフガニスタン地震と鳥島近海地震について
(2)9月の地震活動及び火山活動について
(3)9月の地殻変動

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(1)命を守る防災コラム 第175回
   アフガニスタン地震と鳥島近海地震について
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1.アフガニスタン地震について

被災された方々には、心よりお悔やみとお見舞い申し上げます。

10月7日、アフガニスタン西部を震源とするマグニチュード(M)6.3の地震が2回発生
し、まだ詳細は判明していませんが死者は2445人以上、倒壊した家屋は2000棟以上
(10月10日現在)という甚大な被害となっています。

地震による揺れの強さは、日本の震度階級に換算すると「6弱」程度とみられます。

同規模の地震が、40分ほどの間に2回連続で発生したことにより、多くの建物の倒壊に
つながったようです。

アフガニスタンには、南北に延びる「チャマン断層」と東西に延びる「ヘラート断層」
という大きな活断層があります。

同志社大学 堤浩之 教授の分析によると、ヘラート断層の西端の一部がずれ動いた可能性
が強く、断層を境にして北側が南側にのし上がる「逆断層」タイプとのことです。

アフガニスタンは国の東部で規模の大きな地震が発生することが多く、去年6月にも東部
のホスト州で1000人以上が死亡するM5.9の地震が起きました。

アフガニスタン周辺では「インド・オーストラリアプレート」があり、「アラビアプレー
ト」が「ユーラシアプレート」に北上して衝突しているなど、世界的にも地震活動が活発
な地域となっています。

2.鳥島近海地震について

10月5日の11時頃、鳥島近海(八丈島の南370km付近)の深さ約10kmを震源とするM6.6
の地震(速報値)が発生しました。

東北東から西南西方向に張力軸を持つ「正断層型」で、フィリピン海プレート内で発生し
た地震とみられます。

この地震で、伊豆諸島に津波注意報が発表され、八丈島で30cmの津波が観測されました。

この海域では、3日にはM6.4の最大震度1、4日にはM6.2の地震が起きていて、これに
続く地震でした。

さらに9日の5時25分頃にも地震(米国地質調査所の測定ではM4.9)が発生し、千葉県
九十九里・外房、千葉県内房、伊豆諸島、小笠原諸島、高知県、宮崎県、鹿児島県東部、
種子島・屋久島地方、奄美群島・トカラ列島と、太平洋側の広範囲に津波注意報が発表さ
れました。

観測された津波の高さは、最大が伊豆諸島で0.6mでした。

鳥島近海は地震計の設置が少なく、震源や地震の規模などを特定するのが難しい領域と
なっています。

気象庁によると、仮にM5程度であれば、通常は津波が発生するような規模ではなく、地
震が津波の原因ではない可能性もあるとのことです。

例えば火山活動や火山噴火、海底の大規模な地滑りなどの地殻変動に伴って、海面を押し
上げたり、押し下げたりする事象が起きれば津波が発生するので、そういったものかもし
れないとしています。

あるいは昨年の1月、南太平洋のトンガ諸島で大規模な海底火山噴火が起きた際に「気圧
波」が原因で津波が観測された例もあります。

3.津波注意報・警報について

改めて、現在の津波注意報・警報について確認しておきたいと思います。

津波発生の有無は、地震発生から3分かた5分をめどに発表されます。

予想される津波の高さは、「1m、3m、5m、10m、10m超」の5段階で発表されます。

津波の高さ1mが津波注意報、3mが津波警報、5m以上が大津波警報として発表されます。

津波警報の第一報では、津波の高さは地震の規模や位置を基に推定されます。

東日本大震災の課題を踏まえ、地震の発生直後に測定した地震の規模が過小であると判定
した場合には、その海域における最大級の津波を想定して、 大津波警報や津波警報が発
表されます。

これによって、津波の高さを実際よりも小さく予想してしまうことを防ぐとしています。

[出典] 気象庁Webサイトほか
https://www.jma.go.jp/jma/press/index.html?t=1&y=05

東日本大震災で、第一報の津波注意報や警報の「津波の高さ」が1mや3mでも、大津波
となって防波堤を超えてきた事例がありました。

それは、第一報で予想される津波の高さは、海岸線における平均的な津波の高さですが、
実際には狭い湾に流れ込んできた時など、一気に水位が上昇して防波堤を乗り越え、陸上
に押し寄せてきたからです。

あるいは、河川を逆流して遡上してきて、河川が氾濫し、大規模な浸水となった事例もあ
りました。

これらの事例を踏まえて、津波注意報や警報が出たら、幸い津波到達までに多少の時間の
猶予がありますので、速やかに海岸沿いや河川からは離れるようにしたいものですね。

命を守るために。

by Hirono

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(2)令和5年9月の地震活動及び火山活動について
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●地震活動
全国で震度3以上を観測した地震の回数は37回で、このうち最大震度4以上を観測した
地震は4回でした。日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は93回でした。

●火山活動
噴火浅根では、21日に噴火予報を発表し噴火警報(周辺海域警戒)を解除し、火山現象に
関する海上警報を解除しました。

気象庁 23.10.10 令和5年9月の地震活動及び火山活動について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2310/10a/2309jishin.html

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(3)令和5年9月の地殻変動
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石川県能登地方では、2020年12月頃からこの地域の地震活動とほぼ同期して地殻変動が
観測されていました。2023年5月5日に発生した地震(M6.5、最大震度6強)以降は、
「M珠洲笹波」で南西方向のわずかな変動及び沈降が観測されていますが最近は鈍化し、
M6.5の地震前の傾向に戻りつつあるように見えます。

四国中部では、2019年春頃からそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。
この変動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因する
ものと推定されます。

九州南部では、2023年初頭から観測されているそれまでの傾向とは異なる地殻変動は、
最近は鈍化しているように見えます。この変動は、日向灘南部のプレート境界深部におけ
る長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定されます。

9月11日に発生したトカラ列島近海の地震活動(M5.3、最大震度4)では、「宝島」で東
北東方向にわずかな地殻変動が観測されました。

浅間山では、「東部」-「S浅間山1」等の基線で2023年7月頃からわずかな伸びが見ら
れます。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で隆起が、「硫黄島2」で南向きの変動が継
続しています。

国土地理院 23.10.10 令和5年9月の地殻変動
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2023-goudou1010.html

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第1位 9月19日 宮城県沖で最大震度4の地震
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第2位 9月29日 福島県中通で最大震度3の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/732817028887646/
第3位 9月26日 大阪・能勢町で最大震度3の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/731254575710558/

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