Webマガジン　第226号

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＜WebマガジンSignalNow＞　2023年7月15日・第226号
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（１）命を守る防災コラム　第172回
　　　令和5年6月終から7月半ばの豪雨災害について
（２）6月の地震活動及び火山活動について
（３）6月の地殻変動

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（１）命を守る防災コラム　第172回
　　　令和5年6月終から7月半ばの豪雨災害について
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今号は、全国的に6月の最終週から7月半ばにかけて発生した大雨による被害についてです。

被災されたみなさまには、心よりお悔やみ・お見舞い申し上げます。

今号の日程的に7月12日まで被害が続き、そこからの政府発表を取りまとめていた関係上、
Web配信が3連休明けの18日となりましたこと、ご容赦くださいますようお願い申し上げ
ます。

なお、13日から14日は北陸を中心に大雨となり、15日以降は東北（特に秋田県）での大
雨が懸念されています。

1．被害の概要について（7月14日14時現在）

6月28日から7月6日にかけて、活動の活発な梅雨前線や上空の寒気の影響で、沖縄地
方を除いて全国的な大雨となりました。

7月1日から3日にかけては、山口県や熊本県、鹿児島県（奄美地方）で線状降水帯が発
生しました。

6月28日から7月6日の総降水量は、九州では700ミリを超え、九州北部地方を中心に
平年の月間降水量を超えた地域もありました。

7月7日から10日にかけては、梅雨前線が西日本から東北地方付近に停滞し、九州北部
地方や中国地方を中心に記録的な大雨となりました。

8日は島根県で、10日は福岡県、佐賀県、大分県で、線状降水帯が発生し、気象庁は
福岡県と大分県に大雨特別警報を発布しました。

消防庁災害対策本部発表よると、人的被害は死者11人、行方不明者3人、重傷4人、軽
傷者10人という甚大な被害となりました。

(1) 死者の内訳
【富山県】南砺市１人
【島根県】出雲市１人
【山口県】山口市１人
【福岡県】久留米市２人、広川町１人、添田町１人、太宰府市１人
【佐賀県】唐津市２人
【大分県】由布市１人

(2) 行方不明者の内訳
【山口県】美祢市１人
【佐賀県】唐津市１人
【大分県】中津市１人

住宅被害は、全壊15棟、半壊44棟、床上浸水612棟、床下浸水1,481棟、一部破損148
棟となりました。

土砂災害は、150件（神奈川県1、新潟県3、石川県7、長野県3、岐阜県3、島根県41、
岡山県1、広島県3、山口県24、福岡県6、佐賀県5、長崎県6、熊本県14、大分県9、
宮崎県3、鹿児島県21）にもなりました。

河川の氾濫は「26水系44河川」にもなり、各地の道路や田畑も冠水しました。

警戒レベル4による避難指示によって、6,781世帯の15,842人が避難を余儀なくされま
した。

そのほか、断水や停電、各鉄道の運休や航空便の欠航など、多大な影響が出ました。

[出典] 総務省消防庁Webサイトほか、内閣府、国土交通省Webサイトなど
https://www.fdma.go.jp/disaster/

2．災害救助法の適用状況について

令和5年6月28日からの大雨による激甚災害に対して、富山県（4市）、島根県（1市）、
福岡県（10市町村）、佐賀県（3市）、大分県（2市）、山口県（2市）の合計22市町村
に災害救助法が適用されました。

(1) 法適用日：7月12日
【富山県】富山市、高岡市、小矢部市、南砺市

(2) 法適用日：7月8日
【島根県】出雲市
【福岡県】久留米市、八女市、筑後市、うきは市、朝倉市、那珂川市、朝倉郡筑前町、
朝倉郡東峰村、八女郡広川町、田川郡添田町
【佐賀県】佐賀市、唐津市、伊万里市
【大分県】中津市、日田市

(3) 法適用日：6月30日
【山口県】山口市、美祢市

災害救助法が適用されますと「応急救助」のほか、「復旧・復興（被災者生活再建支援
法、災害弔慰金法など）」の対象になります。

Ａ．災害救助法に基づく支援内容
避難所の設置、住宅の応急修理、炊き出しその他による食品の給与、被服、寝具その他
生活必需品の給与、貸与など。

B．災害弔慰金・災害障害見舞金の支給
a. 災害弔慰金
生計維持者が死亡：500万円
その他の者が死亡：250万円

b. 災害障害見舞金
生計維持者が重度障害：250万円
その他の者が重度障害：125万円

c. 災害援護資金の貸付
貸付限度額：350万円

d. 県災害見舞金の支給
被害に応じて、1万5千円～20万円

[出典] 内閣府Webサイトほか
https://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/r5oshirase.html

心より早期の復旧・復興をお祈り申し上げます。

by Hirono

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（２）令和5年6月の地震活動及び火山活動について
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●地震活動
6月11日18時54分の苫小牧沖の地震（M6.2）により最大震度5弱を観測しました。
この地震により軽傷１人の被害がありました。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は17回で、このうち最大震度4以上を観測した
地震は3回でした。日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は93回でした。

●火山活動
諏訪之瀬島では、9日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3（入山規制）から2
（火口周辺規制）に引き下げました。

口永良部島では、26日に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを1（活火山であること
に留意）から2（火口周辺規制）に引き上げ、更に27日に火口周辺警報を発表し、噴火
警戒レベルを3（入山規制）に引き上げました。

霧島山（えびの高原周辺）では、7月7日（期間外）に火口周辺警報を発表し、噴火警戒
レベルを1（活火山であることに留意）から2（火口周辺規制）に引き上げました。

気象庁 23.7.10　令和5年6月の地震活動及び火山活動について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2307/10d/2306jishin.html

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（３）令和5年6月の地殻変動
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石川県能登地方では、2020年12月頃からこの地域の地震活動とほぼ同期して地殻変動が
観測されていました。2023年5月5日に発生した地震（Ｍ6.5、最大震度6強）以降は、
「M珠洲笹波」で南西方向のわずかな変動及び沈降が見られるなどの地殻変動が観測され
ています。

四国中部では、2019年春頃からそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。
この変動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因する
ものと推定しています。

九州南部では、2023年初頭から観測されているそれまでの傾向とは異なる地殻変動は、
最近は鈍化しているように見えます。この変動は、日向灘南部のプレート境界深部におけ
る長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。

浅間山では、「東部」-「S浅間山1」等の基線で2023年3月頃から見られていたわずかな
伸びは、2023年6月頃から停滞しています。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で隆起が、「硫黄島2」で南向きの変動が継続
しています。

桜島周辺では、鹿児島湾を挟む「鹿児島郡山」-「鹿児島福山」等の基線で2023年1月頃
から見られていたわずかな伸びは、2023年5月頃から停滞しています。
桜島島内の「桜島」-「鹿児島2」等の基線で、2023年1月頃から見られていたわずかな
伸びは、2023年4月頃から停滞しています。

口永良部島では、顕著な地殻変動は観測されていません。なお、古岳の火口周辺数百mの
範囲で衛星に近づく変動が見られます。

国土地理院 23.7.10　令和5年6月の地殻変動
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2023-goudou0710.html

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第1位　6月11日　浦賀沖で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/667930288709654/
第2位　6月16日　千葉県北東部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/671427945026555/
第3位　6月20日　長野県北部で最大震度3弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/673675444801805/

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