Webマガジン 第225号  

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<WebマガジンSignalNow> 2023年6月15日・第225号
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(1)命を守る防災コラム 第171回
   台風2号と梅雨前線の活発化による大雨被害について
(2)関東大震災100年 知っておきたい被害の特徴・メカニズム
(3)5月の地震活動及び火山活動について
(4)5月の地殻変動

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(1)命を守る防災コラム 第171回
   台風2号と梅雨前線の活発化による大雨被害について)
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5月31日から6月2日にかけて台風第2号が沖縄地方に接近し、台風周辺の暖かく湿った
空気が梅雨前線に流れ込み続け、太平洋側を中心に大雨となりました。

線状降水帯が、高知県、和歌山県、奈良県、三重県、愛知県、静岡県で発生し、1時間に
80ミリ以上という「1時間の降水量」が観測史上1位になるなど、各地で記録的な大雨と
なり、大きな被害が出ました。

被災されたみなさまには、心よりお悔やみ・お見舞い申し上げます。

1.被害の概要について(6月12日10時現在)

国土交通省によると人的被害は、死者5人(静岡2、愛知1、和歌山1、沖縄1)、行方不
明者2人(和歌山2)、重傷5人(神奈川2、山梨2、和歌山1)となりました。

住宅被害は、全壊12棟(静岡5、愛知県1、奈良1、和歌山5)、半壊28棟(静岡1、奈
良1、和歌山26)、床上浸水2,378棟(茨城県451、埼玉県739、千葉県3、静岡県174、
愛知県177、奈良県4、和歌山県829、高知県1)とのことです。

土砂災害は、213件 (福島県2、千葉県8、神奈川県24、山梨県1、長野県4、岐阜県6、
静岡県38、愛知県31、三重県4、滋賀県1、大阪府6、兵庫県3、奈良県6、和歌山県
69、徳島県2、高知県6、宮崎県2)にもなりました。

河川の氾濫は「27水系43河川」にもなり、各地の道路や田畑も冠水しました。

そのほか、新幹線がストップして長時間取り残されたり、各鉄道の運休や航空便の欠航な
ど、多大な影響が出ました。

[出典] 国土交通省Webサイトほか
https://www.mlit.go.jp/saigai/saigai_230602.html#n4

2.台風2号と線状降水帯の発生状況について

台風2号は、2日15時の中心気圧が980ヘクトパスカル(hPa)、中心付近の最大風速は
23m、最大瞬間風速は35mで、日本の南の海上を北東に進み、4日に温帯低気圧になりま
した。

台風2号が、日本付近の南の海上をが進んだことで、暖かく湿った空気が梅雨前線に流れ
込んで積乱雲が発生しやすくなり、線状降水帯が次々に発生しました。

*線状降水帯:発達した雨雲が線状に次々に発生し、ほぼ同じ場所を数時間にわたって停
滞し、大雨が降るエリアのこと。

6月2日、高知県、静岡県、愛知県などの太平洋側で、線状降水帯の発生情報が計8回発
表されました。

関東甲信では、初めて「線状降水帯予測情報」が発表されました。

これは、気象庁が5月25日から運用を始めた「線状降水帯の発生」を「予測の段階で発
表する」取組みであり、初めての適用となりました。

これにより、従来の「線状降水帯の発生」より、最大で30分早く情報が発表されたよう
です。

また各地で「警戒レベル4」の避難指示が発令され、静岡県では河川氾濫の危険性が高まっ
たとして、もっとも災害の危険度が高い「警戒レベル5」の「緊急安全確保」も発令され
ました。

[出典] 気象庁Webサイトほか
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/prob_warning.html

3.被災支援について

各地方公共団体(都道府県・市区町村)では、被災された方々に対する支援が始まってい
ます。

例えば、茨城県では、今月2日からの大雨で、取手市の双葉地区などで浸水被害が相次
ぎ、床上浸水474棟、床下浸水312棟(12日時点)に上りました。

そこで、一般会計で7億3900万円の補正予算案をまとめ、住宅の応急修理にかかる費用
の補助などを行うとしています。

補正予算の内訳は、

1.災害救助法が適用された取手市を対象に、避難所を設置した費用を補助したり、市を
通じて、半壊以上の被害が出た住宅の応急修理の費用を住民に補助したりする事業:2億
8200万円

2.被災した中小企業の負担を軽減するため1社につき8000万円を上限に融資する事業:
2億1700万円

3.被災した保育施設や高齢者施設、それに障害者施設に対して、復旧にかかる費用の一
部を補助する事業:1億1500万円

などです。

[出典] 茨城県Webサイトほか
https://www.pref.ibaraki.jp/bousaikiki/bousaikiki/bousai/20230602ooamekouzui/20230602ooamekouzui_top.html

また愛知県では、愛知銀行、中京銀行、名古屋銀行などで、

1.操業停止や設備の被害による資金繰りの相談
2.事業継続に向けた経営相談
3.審査経て上限1億円の緊急対策融資
4.審査経て上限2億円の特別融資

などもあります。

このような場合に備えて、もし被災した際にはその時の被害状況を撮影しておくのが大切
となります。

被害の程度を証明する「罹災証明書」や被害にあったかどうかを証明する「被災証明書」
の申請や各種保険の申請など、あとで必要になってくることも考え、片付けや修理の前に
被害箇所の写真を撮影しておく重要性を知っておきたいところです。

一刻も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

by Hirono

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(2)関東大震災100年 知っておきたい被害の特徴・メカニズム
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1923年(大正12年)9月1日の午前11時58分に発生した関東大震災。都市を襲った大
地震によって、死者・行方不明者が10万人を超える未曽有の大災害となりました。

関東大震災から100年。首都圏の町並みは様変わりし、日々の暮らしの中で、当時の甚大
な被害の様子を感じることは少なくなっています。

しかし、首都圏の下では3枚のプレートが押し合うことで、ひずみが蓄積されていて、国
は、マグニチュード7クラスの地震「首都直下地震」が30年以内に70%程度の確率で起
きるおそれがあるとしています。

100年前の教訓を改めて学び、自ら出来る備えを1つずつ積み重ねていく必要があります。

NHK 23.5.31 関東大震災100年 知っておきたい被害の特徴・メカニズム
https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_27.html

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(3)5月の地震活動について
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5月5日14時42分の能登半島沖の地震(M6.5)により最大震度6強を観測しました。
また、この地震の震源付近では、約7時間後に発生した同日21時58分のM5.9の地震に
より最大震度5強を観測しました。これらの地震により死者1人などの被害がありました。

5月11日4時16分の千葉県南部の地震(M5.2)により最大震度5強を観測し、軽傷9人な
どの被害がありました。

5月13日16時10分のトカラ列島近海の地震(M5.1)により最大震度5弱を観測しました。

5月22日16時42分の新島・神津島近海の地震(M5.3)により最大震度5弱を観測しました。

5月26日19時03分の千葉県東方沖の地震(M6.2)により最大震度5弱を観測し、住家一部
破損1棟などの被害がありました。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は44回で、このうち最大震度4以上を観測した
地震は17回でした。日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は141回でした。

気象庁 23.6.8 令和5年5月の地震活動及び火山活動について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2306/08a/2305jishin.html

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(4)5月の地殻変動
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5月22日に発生した新島・神津島近海の地震活動(M5.3、最大震度5弱)では、「利島」で
北東方向にわずかな地殻変動が観測されました。

5月5日に発生した石川県能登地方の地震活動(M6.5、最大震度6強)では、可搬型GNSS
連続観測装置(REGMOS)「M珠洲笹波」で南西方向に9cm程度、電子基準点「珠洲」で西南
西方向に2cm程度の水平変位、REGMOS「M珠洲狼煙」では13cm程度の隆起が見られるなど、
能登半島で地殻変動が観測されました。
なお、この地域では、2020年12月頃から「能都」で南南西方向の変動が、「珠洲」で隆起
が見られるなど、地震活動と同期して地殻変動が観測されていました。

5月1日に発生した沖縄本島近海の地震活動(M6.4、最大震度2)では、「与那城」で南東方
向にごくわずかな地殻変動が観測されました。

四国中部では、2019年春頃からそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。
この変動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因する
ものと推定しています。

九州南部では、2023年初頭からそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。
この変動は、日向灘南部のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するも
のと推定しています。

浅間山では、「東部」-「S浅間山1」等の基線で2023年3月頃からわずかな伸びが見られ
ます。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で隆起が、「硫黄島2」で南向きの変動が継続
しています。

国土地理院 23.6.8 令和5年5月の地殻変動
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2023-goudou0608.html

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第1位 5月26日 千葉県東方沖で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/657683989734284/
第2位 5月19日 豊後水道で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/653018263534190/
第3位 5月22日 新島・神津島近海で最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/655289396640410/

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