Webマガジン　第212号

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＜WebマガジンSignalNow＞　2022年5 月15日・第212号
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（１）命を守る防災コラム　第158回
　　　新型コロナに関わる社会的損失について＜Part１＞
（２）４月の地震活動
（３）４月の地殻変動

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（１）命を守る防災コラム　第158回
　　　新型コロナに関わる社会的損失について＜Part１＞
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当コラムは前号から、年度替わりを機に「命を守る防災コラム」としてリニューアル＆パ
ワーアップしました。

前号の「医療災害」に続いて、今号は「新型コロナ」という「大災害」に関わる「社会的損
失について」です。

１．子どもの受診が２割減に

先日、子どもの医療機関の受診が２割も減っているという報道がありました。

その理由の１つは、子どもの新型コロナウイルス感染が判明すると「仕事を休まなくてはい
けなくなる」と懸念する親が多いからだそうです。

病院での受診や検査によって、子どものコロナ感染がわかると「濃厚接触者」である親は、
外出できなくなります。

正社員としてフルタイムで働く高収入の親が、仕事に穴をあけると評価や昇進に響くと心配
して、子どもの受診を控えるそうです。

例えば、学校の健康診断で「専門の医療機関を受診するように」と指示されても、病院に行
かないケースが少なくないようです。

全国保険医団体連合会によると、「要受診」と診断されても受診しない子どもの割合は内科だ
けでなく、眼科や耳鼻科、歯科でも上昇しているそうです。

特に、子どもを保育所などに預けて働く共働き夫婦で起こりやすく、より深刻なのは、仕事
を休むことが生活費の不足という問題に直結する場合です。

コロナ禍における「社会的な騒動」が、こうした傾向に大きく影響しています。

大阪市太融寺町の谷口医院院長は「収入が途絶えると恐れる人は多い。『陽性になるとややこ
しいから、PCR検査は受けない』と言われた」と話します。

このように、必要以上に「コロナだけ」が異常に恐れられ、ほかの病気が受診もされずに放
置されるのでは本末転倒です。

このような馬鹿げた事態をストップさせる施策を一刻も早く実行し、大人としての「正しい
判断・認識」を持ち直して欲しいものです。

２．PCR検査について

あらためて「PCR検査」について調べ直し、まとめてみました。正確な知識を身につけ、正し
い判断のための材料となりましたら幸いです。

(1) PCRとは

PCR（Polymerase Chain Reaction：ポリメラーゼ連鎖反応）は、生物の遺伝情報を持つDNA
を複製して増幅させる方法のことを言います。

ノーベル医学賞受賞のキャリー・マリス博士が、DNAポリメラーゼを用いた連鎖的に増幅する
核酸合成法を発明し、「Polymerase Chain Reaction」と名付けました。

当時マリス博士が、シータス社で研究していたオリゴDNAに関する知見から、鋳型となるDNA
配列を2倍、4倍 ... と増やせるアイデアを考案しました。

PCRを利用すれば、ごく微量な検体／サンプル（血液、組織、細菌、ウイルス等）で、そこに
含まれるわずかなDNAから特定の配列だけを短時間で増やし、目的の微生物や遺伝子配列が
存在しているかを検出できます。

このPCRの特性を活かして、体内や食品などに潜む細菌やウイルスを検出し、遺伝子の研究
やDNA鑑定など幅広い分野で利用されています。

1991年、ロシュ社がシータス社よりPCRの全事業権を取得し、医療への応用をさらに発展さ
せていきました。

1993年、キャリー・マリス博士がPCRの発明により、ノーベル賞を受賞しました。

同年、PCR技術を発展させ、サイクルごとにPCRの増幅を観察する「リアルタイムPCR」が開
発されました。

(2) PCR検査について

PCR検査は、コロナウイルスそのものを検出する検査ではありません。

PCR検査は「遺伝子を増殖して検出する」検査のため、ウイルス由来の遺伝子も検出します
が、それ以外のもの由来の遺伝子断片も検出します。

ウイルスの死骸にも反応しますし、インフルエンザやRSウイルスなどにも反応して「陽性」
と出てしまう検査です。

よって、PCR検査で「陽性」と出ても、検体内のウイルス存在を証明するものではありません
し、ましてやウイルスの生体内での増殖を証明するものでもありません。

PCR陽性者を「感染者」として報告するのは誤りですし、RNAウイルス感染症の診断目的で、
PCR検査のみを用いるのは不適切です。

またPCR検査では、偽陽性と偽陰性が必ず生じます。

その理由と、偽陽性・偽陰性を完全にゼロにできない理由などは、次号の＜Part２＞でお伝
えします。

このような間違った認識・判断、政策・施策によって、日本は今多大なる「社会的損失」を
被り続け、多くの産業が傷み、多くの世帯で所得低下が加速しています。

ぜひ「５年先、10年先」のことまで考え、一旦立ち止まって慎重な判断の上、より多くの人
が「正しい選択」をしていただきたいものです。

これまでの教訓・情報が活かされ、これも１つの「防災」として、少しでも「社会的損失」
が低減することを心より願うばかりです。

by Hirono

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（２）４月の地震活動について
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4月19日の茨城県北部の地震(M5.4)により最大震度5弱を観測しました。

全国で震度3以上を観測した地震の回数は17回で、このうち、最大震度4以上を観測した
地震は8回でした。

日本及びその周辺におけるM4.0以上の地震の回数は148回でした。

気象庁 22.5.12　令和4年4月の地震活動及び火山活動について
https://www.jma.go.jp/jma/press/2205/12a/2204jishin.html

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（３）４月の地殻変動
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2011年東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。また、2022年3月16日に発生し
た福島県沖の地震に伴う地殻変動が見られます

2020年夏頃から紀伊半島西部・四国東部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されて
います。この変動は、紀伊水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起
因するものと推定しています。

2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。この変
動は、四国中部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推
定しています。

2020年夏頃から九州南部で観測されている、それまでの傾向とは異なる地殻変動は、最近は
停滞しているように見えます。この変動は、日向灘南部のプレート境界深部における長期的
ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。

石川県能登地方では、2020年12月頃から「能都」で南南西方向の変動が、「珠洲」で隆起が
見られるなど、この地域の地震活動とほぼ同期して地殻変動が観測されています。

2022年2月頃から沖縄本島北西沖で発生している地震活動とほぼ同期して、久米島の「具志
川」で、南南東方向に小さな地殻変動が観測されています。

御嶽山では、「高根」-「王滝」等の基線で2022年2月頃からわずかな伸びが見られます。

硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で隆起が、「硫黄島2」で南向きの変動が継続し
ています。

霧島山では、霧島山を挟む「えびの」-「牧園」等の基線で2021年12月頃からわずかな伸び
が見られます。

国土地理院 22.5.12　令和4年4月の地殻変動
https://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2022-goudou0512.html

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第1位　5月2日京都市南部で最大震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/5373414932691146/
第2位　5月3日東京都多摩東部で最大震度3の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/5375843689114937/
第3位　4月19日福島県中通りで最大震度5弱の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/5336648036367836/

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