メールマガジン 第110号  

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<メールマガジンSignalNow> 2016年5月27日・第110号
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(1)2分で読める防災コラム 第56回
活断層と建物の耐震性<Part3>
(2)熊本と大分 活発な地震活動続く
(3)5月16日 茨城県南部で震度5弱
(4)南海トラフ 四国や東海の沖合で特にひずみ

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(1)2分で読める防災コラム 第56回
活断層と建物の耐震性<Part3>
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「活断層、原発の再稼働、断層の動きに耐えうる基礎の可能性」とい
うテーマのPart3となります。

Part1「断層と地震について」、Part2「活断層上の建築制限につい
て」に続き、Part3は「断層の動きに耐えうる基礎の可能性について」
です。

1.原発の基礎設計について

日本ではこれまで、原子力発電所建設指針である「発電用原子炉施設
に関する耐震設計審査指針」が、「建物・構造物は剛構造とする」と
規定していました。

そのため、例えば「原子炉のみを基盤に鋼抗で支え、原子炉室やこれ
に連続する一般建屋は、5から6メートル以下の上部砂層にコンク
リート抗で支持する」といった設計になっています。

この場合、上部砂層と基盤との間に挟まれた厚さ50メートル近いシル
ト層が、長年月の間に徐々に圧密され、原子炉本体と建物との間に構
造物の基礎地盤の不均一な沈下(不同沈下という)を起こす可能性が
指摘されています。

出典:原子力委員会の答申
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/ugoki/geppou/V05/N05/196001V05N05.html

この「剛構造とする」という規定が、2006年に廃止され、一応、原子
力発電所にも免震の導入等が可能になりました。

現在、地震(「海溝型」と「直下型」(活断層による)どちらも)を
無効化できる技術はなく、地震発生時に建物を維持するには、免震・
制震といった振動制御技術で、建物内の応答加速度を低減するぐらい
しかありません。

最新の免震技術では、基礎を固定した建物に対して、応答加速度を最
大5分の1まで低減できると言われています。
しかし、こと「原発」においては、「低減できる」程度でよいのか、
という疑問が残ります。

原発で免震を取り入れられているのは、周辺施設の「免震棟」などだ
けで、原子炉建屋に免震が取り入れられた例は、現在ありません。

なぜなら、免震構造では、地震時に建物が可動することで、建物の維
持を行うため、建物に接続された配管はある程度、犠牲にすることが
前提となるからです。

もし、原子炉の配管が損傷、破断すれば、冷却がストップし、メルト
ダウンを起こしてしまいます。

2.断層の動きに耐えうる基礎の可能性について

最新の免震構造として「パーシャルフロート」という方式が開発され
ています。
これは「巨大な貯水槽の中に建物の地下部分を没水させ、建物の重量
の半分程度を浮力により支える」というものです。

残りの半分の重量は、免震装置(積層ゴム)で支持し、通常の免震構
造に比べて30%から50%程度、応答加速度を低減できるというもので
す。

この方式でも「低減できる」というレベルの話なので、原発の安全性
を担保できるわけではなく、先と同様の理由で、原子炉配管の損傷、
破断のリスクが、逆に大きくなります。

あるいは、建築物を完全に海上に浮かせた係留施設(ドルフィンとい
う)につなぎとめる構造の「メガフロート」方式は、地震が起きても
直接地面に接していないので揺れないとされています。

発電に「メガフロート」方式を活用するのであれば、原発ではなく、
「メガソーラー発電所」の方がはるかに現実的と思われます。

参考:世界最大の水上メガソーラー、日本で建設
5000世帯分の電力を供給、年間約8000トンの二酸化炭素排出を削減
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20150121/432583/

あるいは、波や潮流を利用して発電する「海洋エネルギー発電」が、
再生可能な自然エネルギーですし、環境汚染の心配もありません。

参考:波と風の合わせ技で 海洋エネ発電、表舞台へ
現在の「波力発電」技術で、原発5基分の発電が可能とNEDOが報告
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO70297660T20C14A4X93000/

当然「海の上に浮く」ということは、津波の影響をもろに受けること
になります。

海の上で、押し寄せる津波に「揺れる」ということは、原子炉運転中
であれば、大きな揺れによって、核燃料棒と制御棒がぶつかるという
リスクが生じます。

核燃料棒が折れたり、砕けたりすれば、福島原発事故と同様又はそれ
以上の重大事故となる可能性がります。

つまり、現在のいかなる方式、技術を駆使したとしても、原発を安全
に稼働・運転する為の構造・基礎は非常に難しいと考えるのが妥当で
す。

以上で「活断層、原発の再稼働、断層の動きに耐えうる基礎の可能性」
というテーマは完となります。
次号もお楽しみに!

by Hirono

 

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(2)熊本と大分 活発な地震活動続く
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熊本地震での、4月14日以降の震度1以上の地震の回数は1500回超と
なり、熊本県内では一連の地震による死者は49人、関連死疑いは20人
に達しています(5月24日現在)。
長引く避難生活では、エコノミークラス症候群や感染症などにも注意が
必要です。

NHK特設サイト 熊本地震に関する最新情報を随時更新中
http://www3.nhk.or.jp/news/liveblog/kumamoto/

 

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(3)5月16日 茨城県南部で震度5弱
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16日21時23分頃、茨城県南部を震源とするM5.5の地震が発生し(震
源の深さ約42km)、茨城県小美玉市で震度5弱の強い揺れを観測した
ほか、関東甲信越や東北、それに静岡県の広い範囲で震度4から1の
揺れを観測しました。
茨城県南西部は地震活動が活発な地域です。被害地震としては、県内
で4名の死者を出した1895年の霞ケ浦付近の地震(M7.2)や、1921年の
竜ケ崎付近の地震(M7.0)、1930年の那珂川下流域の地震(M6.5)、1983
年の茨城県南部の地震(M6.0)、2005年の茨城県南部の地震(M5.3)など
があります。
これらは、関東地方の下に沈み込んだフィリピン海プレートや太平洋
プレートに関係する地震活動であり、このタイプの地震活動としては、
この地域が関東地方の中で最も活発です。

気象庁 2016.5.16
http://www.jma.go.jp/jma/press/1605/16a/201605162330.html

 

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(4)南海トラフ 四国や東海の沖合で特にひずみ
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海上保安庁は平成18年度から9年間かけて、南海トラフの15か所の
海底にGPSの観測点を設置して海底の動きを直接調べ、どこにひずみ
がたまっているか解析を進めてきました。
その結果、四国の沖合や東海地方の遠州灘の沖合では、陸側のプレート
は海側とほぼ同じ年間におよそ6センチずれ動き、特にひずみがたまっ
ているほか、紀伊半島の周辺の沖合でも、年間およそ5センチとひずみ
がたまっていることが分かりました。
このうち四国沖では、海側のプレートが沈み込み始めている浅い領域も
含まれ、大きくずれ動くと高い津波が発生するおそれがあるとしていま
す。
一方、宮崎県の沖合の日向灘では、陸側のプレートがずれ動く大きさは
年間に3センチ前後で、体に揺れを感じないゆっくりとした地震によっ
て、ひずみが解放されている可能性があるとしています。

NHK 2016.5.24
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160524/k10010532451000.html?utm_int=news_contents_news-main_006

 

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□■■ ~最近のFacebook「いいね!」トップ3~ ■■□
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第1位 5月16日、茨城県南部で震度5弱
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1172248296141185/
第2位 M7.3の大地震 大分で別のM6前後の地震誘発か
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1169600896405925/
第3位 九州特有の複雑な活断層が地殻変動で横ずれ
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1172024569496891/

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