メールマガジン　第87号 　

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＜メールマガジンSignalNow＞　2015年6月11日・第87号
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（１）５月３０日、小笠原西方沖を震源とする最大震度５強の地震発生
（２）第35回　小笠原諸島沖で発生した震度５強の地震について
（３）５月２９日、口永良部島で噴火　全島民が避難
（４）火山災害から命を守るために　～避難計画を知る大切さ

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（１）５月３０日、小笠原西方沖を震源とする最大震度５強の地震発生
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５月３０日２０時２３分頃、小笠原諸島西方沖を震源とするマグニチュード
８．１（震源の深さは６８２ｋｍ）の大きな地震が発生し、東京都小笠原村、
神奈川県二宮町で震度５強を観測したほか、関東地方を中心に震度５弱～１
を観測しました。
この地震について、気象庁は、震源が非常に深いために、震源の近くだけで
なく離れた地域にも強い揺れが伝わる、「異常震域」という現象が起きたと
みられると説明しています。
なお、深発地震では正確な震度の予測が困難であることから、この地震に対
し緊急地震速報（警報）は発表されていません。

気象庁 2015.5.30
http://www.jma.go.jp/jma/press/1505/30b/201505302230.html
http://www.jma.go.jp/jma/press/1505/31d/201505311600.html

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（２）第35回　小笠原諸島沖で発生した震度５強の地震について
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今号は、5月30日(土)の夜に発生した、震度５強の地震についてお届けします。

◆小笠原諸島沖地震の概要
上記（１）の記事のとおり、気象庁は、今回の地震の震源が非常に深い場所
だったため、離れた地域にも揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる現象が起
きたと発表しています。

この「異常震域」は、地震は距離とともに大幅に減衰していくという通常の
考え方と異なる、非常に危険度の高い事象とされています。

気象庁が過去のデータを調べた結果、47都道府県すべてで震度１以上の揺れ
を観測したのは今回が初めてとのことです。

今回の地震について、東京大学地震研究所の佐竹健治教授は、次のように話
しています。
「この地域では、フィリピン海プレートの下に沈み込んでいる太平洋プレー
トの内部の深い場所を震源とする地震が過去にも繰り返し発生している。
ただ、これまでマグニチュード８クラスの地震が起きた記録はなく、この
地域としては過去最大クラスの地震だ。
震源が深い地震では、揺れがプレートに沿って衰えずに伝わるため、震源
から離れた場所でも揺れが強くなる『異常震域』ができるのが特徴で、今回、
関東周辺で強い揺れとなったのはこの影響と考えられる。
また通常は、比較的短い周期で、揺れが強いのが特徴だが、今回は地震の
規模が大きかったため、比較的長周期の揺れも発生したと考えられる。」

◆「異常震域」について
「異常震域」という現象が起きるのは、地球内部の岩盤の性質の違いによる
ものです。

通常の地震波は、震源から遠くになるほど減衰しますが、海洋プレートは地
震波をあまり減衰せずに伝えていく性質を持っています。

このため、海洋プレート（太平洋プレートなど）が、大陸プレートの地下深
くまで沈み込み、海洋プレートのかなり深い場所で地震が発生（深発地震）
すると、地震波はあまり減衰せずに、太平洋側全体に揺れを伝えます。

その結果、震源直上の地表での揺れ（震度）がそれほど大きくなくても、太
平洋側の広い範囲で、震度が大きくなります。

東大地震研究所の古村孝志副所長によると、異常震域が起きるのは、プレー
ト内で地震が発生したためで、「揺れはプレート内に閉じ込められて伝わる。
プレートの形に沿って、北海道や東北、関東まで揺れが広がった。」とのこ
とです。

◆過去にも同様の大地震が発生
気象庁の発表によると、今回の地震が起きた小笠原諸島西方沖は、フィリピ
ン海プレートの下に沈み込んでいる太平洋プレートの先端であり、過去にも、
深さ地下100キロ以上を震源とする大規模な地震が起きているとのことです。

５年前の平成22年11月には、深さ494キロを震源とするマグニチュード7.1の
大地震が発生し、北海道から東海にかけての広い範囲で震度３から１の揺れ
を観測しています。

平成12年8月には、深さ445キロを震源とするマグニチュード7.2の大地震が
起き、小笠原諸島の父島で震度４の揺れを観測したほか、北海道から四国に
かけての広い範囲で震度３から１の揺れを観測しています。

平成10年8月にも、深さ467キロを震源とするマグニチュード7.1の大地震が
起きています。

◆気象庁のガイドラインにおける深発地震の取扱いについて
震源の深さが150キロを超えると、各地の震度予測精度が低くなるため、気
象庁のガイドラインにより、緊急地震速報を通報しない設定になっている機
器やソフトウェアが多くあります。

今回の地震に対して、気象庁から合計16報の緊急地震速報が配信されています。
第１報から第５報までは通報対象となる緊急地震速報でしたが、第６報目から
最終報までは震源の深さが560キロメートルと推定された地震のため、深発地
震として扱い、通報の対象となりませんでした。

このことで混乱された方も多かったようで、今後の課題であると思います。
このような海洋プレートの深いところで起きる「深発地震」に、広範な地域
に大規模な被害を与えかねないので、より注意と警戒が必要ですね。

次号は、マグニチュードと震度、エネルギー、揺れの長さなどについてお届
けします。お楽しみに！

by Hirono

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（３）５月２９日、口永良部島で噴火　全島民が避難
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口永良部島（鹿児島県屋久島町）では、５月２９日９時５９分に新岳で爆発
的噴火が発生。気象庁が噴火警戒レベル５の「噴火警報」を発表し、島のす
べての住民が島外へ避難しました。この噴火では、噴煙が火口から９０００
メートル以上の高さまで上がり、大きな噴石が火口周辺に飛び散ったほか、
火砕流はほぼすべての方角に流れ下り、一部は海岸まで達しました。
専門家などで作る火山噴火予知連絡会は、「口永良部島では、マグマの大半
が地下に残っていると考えられ、今後も先月の噴火と同じ程度の規模の大き
な噴火が起きるおそれがあり、火山活動が長期化する可能性がある」として
います。また、気象庁は引き続き、口永良部島に噴火警戒レベル５の噴火警
報を出して厳重な警戒を呼びかけています。

気象庁 2015.5.29
http://www.jma.go.jp/jma/press/1505/29a/kuchinoerabu150529.html

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（４）火山災害から命を守るために　～避難計画を知る大切さ
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ひとたび噴火すると、甚大な被害が及ぶ火山噴火。しかし、大規模な噴火の
際には、必ず前兆現象があるといいます。今回は、火山災害対策で命を守る
ために、噴火の前に避難する際、私たちが知っておくべきこと、また政府の
取組などについて紹介します。

政府インターネットテレビ 2012.10.18
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg7040.htm

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第１位　5月30日、小笠原西方沖を震源とする最大震度５強の地震発生
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第２位　5月29日、鹿児島・口永良部島で爆発的な噴火 警報レベル５
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第３位　5月25日、埼玉県北部を震源とする最大震度５弱の地震発生
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