メールマガジン　第151号 　

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＜メールマガジンSignalNow＞　2018年2月11日・第151号
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（１）２分で読める防災コラム　第97回
火山活動と噴火、火山性地震について
（２）１月の地震活動及び火山活動
（３）草津白根山噴火、そして蔵王山の異常：火山が荒ぶる原因は？

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（１）２分で読める防災コラム　第97回
火山活動と噴火、火山性地震について
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台湾の中央気象局によると、２月６日午後11時（日本時間７日午前零
時）50分頃、東部・花蓮県沖約18キロを震源とする地震が発生し、同
県花蓮市など各地で大きな揺れを観測しました。地震の規模はマグニ
チュード6.0、震源の深さは約10キロとのことです。

行政院（内閣に相当）によると、花蓮市内のホテルなどの建物４棟が
傾いたほか、7人が死亡、214人が病院に搬送されました。それに伴っ
て一時、約700戸が停電、約４万戸が断水し、被害はさらに拡大しそ
うです。

東日本大震災の際には、台湾からも多額の義援金の支援がありました。
当時、辛いニュースが溢れる中、励ましとなる知らせでした。私たち
個人ができることは限られますが、多くが協力すれば大きな力に繋が
ります。今度は、私たちがお返しする番かもしれません。

亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われました
方々には、心よりお見舞い申し上げます。

このように最近よく、世界的規模で、火山活動と噴火、地震が多くみら
れます。

アラスカ湾の沖合の海底ではM7.9発生し、インドネシアのビヌアンゲ
ウン近海ではM6.0が発生するなど、マグニチュードが大きい地震が、
連続しています。

また先月は、パプアニューギニアの火山島「カドバー島」で有史以来、
初の噴火が起きたのを皮切りに、インドネシア、フィリピンの火山が相
次いで噴火しました。

今月に入ってからは、中米グアテマラの首都、グアテマラ市近郊のフエ
ゴ山が噴火して噴煙は1.7キロ上空まで噴き上がり、大量の火山灰のた
め、フエゴ山の近隣の学校は閉鎖に追い込まれました。

日本でも、草津白根山、桜島、と噴火が相次ぎ、蔵王山では火山性微動
が発生しています。

１．環太平洋造山帯について

アメリカ地質調査所（USGS）のデータによると、1月22日から25日の
4日間に、世界各地で「13の火山が噴火」し、M5以上の地震が23回起
きていたようです。

これらはいずれも、「環太平洋造山帯」に位置しています。

「環太平洋造山帯」は、アルプス・ヒマラヤ造山帯とともに、世界の2
大造山帯と言われ、太平洋を取り囲むように、アジア、オーストラリア、
南アメリカ、北アメリカの太平洋岸と太平洋の深海の間に延びる新期造
山帯です。

プレート境界をなす海溝周辺などを中心に造山運動が盛んで、これに伴
う地震・火山活動も激しく、「環太平洋地震帯」や「環太平洋火山帯」
とも分布が一致しています。

これらの列島や山脈、山系には、活発な地震・火山活動がみられ、新生
代古第三紀以降の若い時代に激しい地殻変動もありました。

プレートテクトニクス理論では、こうした現象は、太平洋に存在する太
平洋プレート、フィリピン海プレート、ナスカプレート、ココスプレー
ト、フアン・デ・フカプレートなどの海洋プレートが、それぞれの山脈
や列島のある大陸プレートの下に沈み込んでいることが原因とされます。

各構造プレートの押し合いで、新たな山が造られたり、地震が多発する
地帯となっています。

２．環太平洋火山帯について

インドネシアから南米チリまで、約4万キロにわたって弧を描いている
「環太平洋火山帯」には、世界でも有数の火山が集中しており、圧倒的
大多数の地震がこの火山帯に分布しています。

実は毎日「環太平洋火山帯」のどこかで、何らかの地震が起きています。

環太平洋火山帯に位置する日本含めた国や地域も、この地殻活動の活発
化の影響を多少なりとも受けるものと思われます。

最近の「環太平洋火山帯」の活発化が、このところの火山性地震や噴火
が起きやすくさせているのかもしれません。

最近の一連の地震や噴火について、国連国際防災戦略事務局（UN Office
for Disaster Risk Reduction）は、Twitterの公式アカウントに環太平
洋火山帯が「活発化」していると投稿し、注意を呼びかけています。

３．日本の研究者の見解について

東海大学海洋研究所の長尾年恭 所長は「環太平洋では現在、活発化して
ると言える。しかし火山を長い時間軸で考えれば、この状態が正常だと
言える。日本でみられる火山活動は今後も続く可能性があるが、地震活
動という観点で言えば、この地域は現在活発化しているとは考えていな
い。」と述べています。

東京大学地震研究所の青木陽介 助教授は「それぞれの火山活動に関連性
はなく、火山活動は活発な時期とそうでない時期を繰り返すわけで、そ
の一環だ。何かおかしなことが起きているという感じではない。」と話
しています。

東北大学災害科学国際研究所の遠田晋次 教授は、「今は地震も噴火も予
知ができない状態にある。『こういう状況だから、何かの前触れだ』と
か言う人いるが、そういうことが言えるほど、地球科学は発達していな
い。」と語っています。

いずれにしましても、日頃からの準備、対策、事前訓練などが大切です
ね。
平時のときこそ、改めて確認しておきたいものです。

by Hirono

 

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（２）１月の地震活動及び火山活動
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１．地震活動
全国で震度５弱以上を観測する地震はありませんでした。
全国で震度３以上を観測した地震の回数は14回で、このうち、最大
震度４を観測した地震は３回でした。
日本及びその周辺におけるM4.0 以上の地震の回数は90回でした。

２．火山活動
草津白根山では、1月23日10時02分頃、本白根山の鏡池北火砕丘の火
口北側及び鏡池で噴火が発生しました。23日に火口周辺警報を発表し、
噴火警戒レベルを３（入山規制）に引き上げました。

本白根山鏡池付近から概ね２㎞の範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散
する大きな噴石に警戒してください。
白根山湯釜火口から概ね500ｍの範囲では、ごく小規模な火山灰等の噴
出に注意してください。

霧島山（新燃岳）では、弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概
ね２kmまで、火砕流が概ね１kmまで達する可能性があるため、火口か
ら概ね２kmの範囲では警戒してください。

桜島では、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね２kmの範囲で、噴火に伴
う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。

口永良部島では、新岳火口から概ね２kmの範囲で、噴火に伴う弾道を描
いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火
砕流に警戒してください。

気象庁 18.2.8
http://www.jma.go.jp/jma/press/1802/08a/1801jishin.html

 

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（３）草津白根山噴火、そして蔵王山の異常：火山が荒ぶる原因は？
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戦後最悪の火山災害となった御嶽山噴火（2014年9月27日）に続いて、
草津白根山の噴火でまたもや犠牲者が出ました。

いずれの場合も気象庁発表の噴火警戒レベルは１（活火山であることに
留意）だったことから、現状の火山監視体制を見直す必要があることは
間違いありません。

そんな中1月30日には、山形・宮城県境にある蔵王山で地下のマグマ、
火山ガスや熱水などの活動を示す火山性微動が発生し、山頂の南側では
山体の隆起も観測されました。

これらを受けて気象庁は噴火レベルを２（火口周辺規制）へと引き上げ
ました。

いくつかのメディアから「草津白根山と蔵王山の活動は連動しているの
か？」という問い合わせがありました。

決して火山の地下でマグマ同士がつながっているわけではないので、噴
火の連鎖はありえません。

しかし、もうすぐ発生後８年になる3.11超巨大地震の影響で、東北
から関東地方の火山は「臨界状態」にある可能性があります。

Yahooニュース 18.1.31
https://news.yahoo.co.jp/byline/tatsumiyoshiyuki/20180131-00081069/

 

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第１位　蔵王山で火山性微動=地殻変動も
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1796540613711947/
第２位　草津白根噴火、そして蔵王山の異常
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1797394523626556/
第３位　1月24日、青森県東方沖で震度4の地震
https://www.facebook.com/SignalNow/posts/1790189221013753/

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